

奈良桜井店です。本日は宮崎市定全集ほか、書誌学関係の書籍をお買い取りしました。
宮崎市定(1901–1995)は、京都大学名誉教授であり、日本を代表する東洋史学者のひとりです。京都帝国大学文学部東洋史学科を卒業後、長年にわたって中国史を中心とした東洋史研究に携わりました。京都学派のひとりです。
その博識と独創的な史観は「宮崎史学」と称され、世界的にも高く評価されています。
代表作のひとつである『科挙』は、中国の官僚登用制度を通じて、中国社会の精神構造を明らかにした名著です。単なる制度史を超えて、科挙がどのように中国文明を支え、また停滞させたかを、膨大な史料と鋭い洞察によって描き出しました。
このほか、『論語の新研究』『アジア史概説』など数々の著作を残し、歴史を文化・思想・政治の総体としてとらえる視点は、後の東洋学研究にも大きな影響を与えました。
今回のお買取は、長年書誌学を研究されていたお客様よりお買取させていただきました。状態も良好で、丁寧に保管されていたことがうかがえる貴重な書籍でした。
水たま書店では、学術書・思想書・歴史書などの専門書も積極的にお買取しております。
お電話・メール・LINEからお気軽にご依頼ください。本棚に眠っている学問書を、次の読者へとつなぐお手伝いをさせていただきます。



